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十八歳の春
家を出た
塀で囲まれ
蔵の古物が由緒を誇る
不遜の「家」から
零落な度に削られ
残った田地にしがみついている
卑屈な「家」から
それから二十余年
酸いも甘いもとはいうが
苦い 辛いをこそ
しっかり味わった
鏡を覗けば
年輪が見える
若い頃からのふてぶてしさ
世慣れてからは 時に卑屈
なんだ
親と同じじゃないか
そして どうだ
親が余生をおくるこの頃
孫の顔を見せ
‘おじいちゃん‘‘おばあちゃん‘ と
呼ばせたりして
やすやすと出入りし
遺産の話など
気のない返事をしておいて
あとでこっそり計算している。